そもそも現代人は、忙しい毎日やストレスの多い日々を過ごしているので、心や体に不調を訴える人は少なくありません。自分の心や体調整えるためジムに行ったりジョギングしたり、数々の健康法を試した方もいらっしゃるでしょう。もしそのどれもが長続きしなかったら、負担なく続けることができるフェルデンクライスがあなたにピッタリかもしれません。
そもそもフェルデンクライスとは?
フェルデンクライスとはイスラエル出身の物理学者で創始者のモーシェフェルデンクライス博士により、心と体を一体として扱うある種の教育のことになります。東洋的な「身心一如」に近い人間観をもっています。具体的には、ある動きをすると身体の感覚がどのように変化するかを観察し、変化の「気付き」を積み重ねる学習を繰り返し、脳を活性化し、神経系を通して、より自然で質の高い動きと機能を身につけていくことを目的としています。
つまり、いつもは無駄な動き(動かす必要のない筋肉や関節を使い、酷使している)がありますが、フェルデンクライスレッスンで学習を積み重ねることにより、より自然な動きに、余分な力を使わずに効率よく楽に動けるようになるばかりか、心と身体の双方にわたって無駄な緊張が解きほぐされていくようになるのです。
このような心と身体が一体となったワークを「ソマティック・エデュケーション」と呼ぶようです。
ヨガとフェルデンクライスはどう違うの?
ヨガ(ヨーガ)はつながりを意味しており、心と身体、精神が繋がっている状態のことを表します。呼吸、姿勢、瞑想を組み合わせて、心身の緊張をほぐし、心の安定とやすらぎを得ることを目的とし、心と身体、精神の異常に気づき自らでコントロールすることにあります。
目的とする所はヨガとほぼ同一ですが、フェルデンクライスとの違いは目的に達するまでの手段がことなるということでしょう。
もっとも大きな違いは、先生の動きを見て真似するのではなく、先生の言葉を聴いて思い浮かぶ受講者の自発的な動きで行うこと。動きが目的ではなく、動かすことが目的です。そして「こうしなければならない」というルールはなく、自然に引き出されるそれぞれの動きを重視することです。
フェルデンクライスのグループレッスンとは
フェルデンクライスメソッドには、先生の指示を聞いて自ら動いて感じるグループレッスンと、先生と1対1で行い、先生がとても繊細な柔らかいタッチで触ったり動かしたりする個人レッスンの2種類があります。今回は山口県宇部市でたくさんの生徒さんをレッスンしている「縄田 理恵子さん」のグループレッスンにお邪魔しました。
フェルデンクライスレッスンに必要なものは?
フェルデンクライスのレッスンを受けるのに、特に必要なものはありません。動きやすい楽な服装で参加しましょう。
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気になるフェルデンクライスのレッスン内容
縄田先生からは、拍子抜けするほど簡単な指示が出ます。右手を挙げてみましょうとか、膝を立てて左右に揺らしてみましょうなどです。
この動作をする際に大事なのは、痛いことは絶対やらない、ギリギリまでやらない、力いっぱいやらない事。指示された動きをする際に、どの筋肉を使っているか、身体の感覚がどのように変化するかを感じとることが大切と言うことです。
そのためレッスン中は目を閉じていることが多いのが特徴です。正直眠ってしまいそうです。またレッスン中、先生が動かしましょうと言われた場合なるべく小さな動きにしておくことです。身体の1部だけに意識を集中させるわけではなく、動かした部位によって、体のどの部分に影響があるかまで感じ取る必要があるということです。
フェルデンクライスグループレッスンを終えて
約60分のレッスンが終わって感じる事は個人差がありますが、私は何がどう変わったかすぐにはピンときませんでした。人によっては1回のレッスンで、数年来の腰痛がなくなったり、50肩が動くようになったりという経験をされる方もおられるようですが。フェルデンクライスは、日常生活を送る上で、習慣的に使っている神経と筋肉に関するパターンと、限定的な動きに気づける自身の感受性を高めることにあります。
しかしながら、体に負担や負荷をかける健康法ではないため、今まで長く続けることができなかった方も、これなら続けることができそうです。フェルデンクライスメソッドの効果を確認するには、常々自分の体について学習していくことが大切だと思いました。
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